2008年11月12日

08/11/06-4

歴史
7階のコレクションへの入り口はクルマ用の細いスロープ。もともと6階建てだった駐車場の屋根に付け足した形をしている。この7階自体、ジャンさんが造ったらしく、6階までの構造をそのまま立ち上げたかったのだが、市の建築局に阻まれたという。ジャンさん凄く怒ったらしい。6階までがコンクリート造で7階だけが鉄骨造。確かにそのままだったら良かったのにと悔やまれる。でも鉄骨むき出しのこの巨大なワンルームもなかなか。
で、まず見せられたのがルノー・ヴィヴァ・ステラ。黒がセダンで白がカブリオレネルヴァスポーツ。文献によると30年代のルノー。まずは歴史から。
白のカブリオレ(って言うのかな?)。週末たまにこれで家族揃ってドライブするんだって。ナンバーまで曲がっちゃってなかなか。
白の助手席より。 ちゃっかり座っている。昔のクルマってなんて丁寧な造りなのだろう。設えがしっかりして、家具って言うのかインテリアっていうのか。フロントから見えるずらーっと並ぶコレクション。いやあーまいったなあ。あれもあるこれもある・・・。

隣のルノー・ヴィヴァ・グランスポーツ。これらは全て6気筒”縦”置き。入念に磨き上げられてた車体。
これも座ってしまう。メーターの左側、おぉ時計!ほぼ置き時計。素敵。 このクルマ毎週土曜日になると、おじいさんとその息子がやって来て、エンジンや各部を整備して、車体を磨き上げて帰っていくらしい。そのおじいさんとにかくこのクルマに思い入れがあって、ある時突然やって来て、とにかくやらせて欲しいと訪ねてきたらしい。それ以来ずっーと土曜日になると来るんだって。クルマってなんというか、ただクルマってわけではないのですよね。
いよいよアルピンの歴史。ちなみに、どう聞いてもこちらの方々は「アルピーヌ」って伸ばさないで「アルピン」って発音してる。 まずは4CV。
奥さん曰く、一番最初にジャンさんがレースに出たときのモノだとのこと。そのものなのか、それと同じものなのかよく判らず。ただ最初は青では無かったんだって仰っていました。たしかにいのうえさんの本によると、52年とある。ほとんどストックの4CVで出場してクラス優勝。ってあるから、そういうことなのかな。
A108カブリオレ。 (ちなみにA106は無かった) 59年式。ちょうど整備中で列から別に置かれていた。 ドア開閉は工期型のようなプッシュ式で取っ手部分はモールの下になっている。
そこはかとなくクラッシックな印象があるけれども、形だけがA110にも残っているサイドのエアインテークなど、ほぼ大筋のA110のデザインが完成されていることがよく判る。
リアにはグリル。こっちがフロントでも良いほどのまとまり。リアのまとまりはこちらの方がA110より”本物”な気がしなくもない。理にかなっているというか。 インテリア。ドアの内張のパターン(三角形が二つ。写ってないけど・・)とか、ドアのリリースノブの形(初期タイプ)とかは既にA110と同じパターン。
帰ってからいのうえさんの本を見ると、確かにナンバー同じでした。同じモノを見ていたのだなあ。 いのうえさんではないが、確かに356のようだ。デザインとしては結構A110に近い、というかほぼもうそこまでなのに、カテゴリーとしてなんとなくスポーツカーに見えないというのは不思議なものだと思った。その分水線は案外微妙なのだな。(続く)

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